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糖尿病の治療薬に関連する事項をまとめました
2022-03-25 14:09:19 に編集されました糖尿病
治療薬
スルホニル尿素薬(SU薬)
アセトヘキサミド
クロルプロパミド
グリベンクラミド
グリクラジド
グリメピリド
・作用機序 膵β細胞膜のSU受容体に結合→ATP感受性K⁺チャネルを閉口→電位依存性Ca²⁺チャネル開口→血糖非依存的にインスリン分泌促進 ・特徴 グリメピリドは、インスリン抵抗性改善作用も有する ・副作用 低血糖、光線過敏症、無顆粒球症
○低血糖症状 発汗、頻脈、震え、変な行動、昏睡
速効型インスリン分泌促進薬
ナテグリニド
ミチグリニド
レパグリニド
・作用機序 スルホニル尿素(SU)構造を有さないが、膵β細胞のSU受容体に結合→血糖非依存的にインスリン分泌促進 ・特徴 食直後に服用
ビグアニド系薬
メトホルミン
ブホルミン
・作用機序 AMP活性化プロテインキナーゼの活性亢進→インスリン作用増強→糖新生抑制、糖利用促進→血糖低下(肝臓)インスリン抵抗性改善 GLUT4を細胞膜上へ移動させて、糖取り込みを促進(骨格筋) ・特徴 体重増加がみられず、血清脂質改善作用もある ・副作用 乳酸アシドーシス
チアゾリジン系薬
ピオグリタゾン
・作用機序 ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPARγ)を活性化→TNF-α産生抑制、アディポネクチン産生促進→インスリン抵抗性改善 ・副作用 心不全、浮腫、肝障害、体重増加
α-グルコシダーゼ阻害薬
アカルボース
ボグリボース
ミグリトール
・作用機序 α-グルコシダーゼ阻害→単糖類(グルコース等)の吸収を抑制 ※アカルボースは、α-アミラーゼ阻害作用も有する ・特徴 食直前に服用 ・副作用 腸閉塞様症状(腹部膨満感、放屁)
Na⁺/グルコース共輸送体(SGLT)2阻害薬
イプラグリフロジン
ダパグリフロジン
・作用機序 SGLT2阻害→近位尿細管でのグルコースの再吸収抑制→グルコース排泄促進 ・副作用 脱水、尿路感染症、敗血症
ジぺプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)阻害薬
シタグリプチン
ピルダグリプチン
アログリプチン
リナグリプチン
テネグリプチン
・作用機序 DPP-4阻害→インクレチン分解抑制→インクレチン濃度上昇→血糖依存的にインスリン分泌促進、グルカゴン分泌抑制
低血糖や体重増加をきたしにくい
グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)作動薬
リラグルチド
エキセナチド
デュラグルチド
・作用機序 膵β細胞のGLP-1受容体刺激→血糖依存的にインスリン分泌促進、グルカゴン分泌抑制 胃排泄運動抑制作用(吸収抑制につながる)を発揮し、食欲低下・体重減少効果が現れる
低血糖や体重増加をきたしにくい
糖尿病合併症治療薬
糖尿病末梢神経障害
エパレルスタット
・作用機序 アルドース還元酵素阻害→神経細胞のソルビトールの蓄積防止 ・副作用 血小板減少
メキシレチン
・作用機序 知覚神経Na⁺チャネル遮断→知覚神経の自発性活動電位発生を抑制
糖尿病腎症
イミダプリル
・作用機序 アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害→アンギオテンシンⅡ産生抑制→腎の輸出細動脈拡張→糸球体内圧低下→腎保護作用
ロサルタン
・作用機序 アンギオテンシンⅡAT₁受容体遮断→腎の輸出細動脈拡張→糸球体内圧低下→腎保護作用
膵臓ホルモン
グルカゴン
・分泌 血糖値の低下により促進され、血糖値の上昇によって抑制される ・生理作用 肝細胞のアデニル酸シクラーゼを活性化し、cAMP濃度上昇を介してコラーゲン分解を促進→血糖上昇
インスリン
・分泌 血糖値の上昇により分泌は促進され、血糖値の低下により抑制される ・生理作用 ①グルコースの細胞内取り込み促進(主に骨格筋、脂肪細胞) グリコーゲン合成促進、グリコーゲン分解抑制(主に肝) ②脂肪組織でのTG合成促進 ③タンパク質合成促進、タンパク質分解抑制
ソマトスタチン
・分泌 ランゲルハンスD(δ)細胞で産生、分泌 ・生理作用 グルカゴン、インスリン、ガストリンの分泌抑制
合併症
糖尿病網膜症
・最終糖化反応物(AGEs)による微小管の周囲細胞や内皮細胞の障害により、最終的には網膜剝離を起こし失明の原因となる
糖尿病腎症
・透析導入原因疾患の約40%を占める(最多) ・微量アルブミン尿検査により早期発見が可能
糖尿病神経障害
・末梢神経障害(下肢のしびれ、痛み、冷感) ・自律神経障害(起立性低血圧、排尿障害、胃腸障害)が生じる
症状
口渇、多飲、多尿、体重減少 全身倦怠感、昏睡
検査
①早期空腹時血糖値
126mg/dL以上
②随時血糖値
200mg/dL以上
③75gブドウ糖負荷試験2時間値(75g OGTT)
200mg/dL以上
④HbA1c(糖化ヘモグロビン)
6.5%(NGSP値)以上
過去1~2か月間の血糖値と相関
⑤グリコアルブミン(糖化アルブミン)
11~16%
過去1~2週間の血糖値と相関
⑥Cペプチド(CRP)
0.8~2.5ng/mL
インスリン分泌能の指標